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Punycode を悪用した偽ドメインの仕組みと中小企業の対策手順

ドメイン番人3 分で読めます
目次

この記事でわかること

  • Punycode(RFC 3492)の仕組み
  • なぜ攻撃者が IDN ドメインを悪用するのか
  • 各レジストラ・ブラウザの対策状況
  • 中小企業の対策手順

Punycode とは

Punycode の仕組み

DNS の歴史的経緯で、ドメイン名は ASCII 文字(a-z, 0-9, ハイフン) しか使えません。日本語や Cyrillic 等の Unicode 文字を含む IDN(国際化ドメイン名)を DNS に乗せるため、Unicode を ASCII にエンコードするのが Punycode(RFC 3492)

例:

  • 日本.jpxn--wgv71a.jp
  • еxample.com(Cyrillic e)→ xn--xample-9bd.com

xn-- プレフィックスは Punycode の目印です。

攻撃者が IDN を悪用する理由

1. 見た目が ASCII と区別困難

Cyrillic / Greek / アルメニア文字は ASCII と視覚的に同じ文字を含みます(前記事 Homoglyph 攻撃 参照)。

2. ブラウザが Unicode 表示する場合がある

ブラウザによっては、同一スクリプト内(例: 全部 Cyrillic)の IDN を Unicode のまま表示します。アドレスバーで偽ドメインに気付きにくい。

3. レジストラが緩い

一部の TLD では IDN の登録チェックが緩く、攻撃者が悪用ドメインを安価に取得可能。

各レジストラ・TLD の IDN ポリシー

TLD 別 IDN ポリシー

厳格な TLD

  • .jp(JPRS): 日本語・英数字のみ、混在文字を厳しくチェック
  • .com / .net(Verisign): TLD 単位でホワイトリスト
  • .de(DENIC): ドイツ語の特定文字のみ許可

緩い TLD(攻撃に悪用されやすい)

  • .xyz / .top / .online 等の新 gTLD
  • 一部の ccTLD(.tk 等)

中小企業の対策手順

ステップ 1: 主要 Homoglyph の防御取得

example.co.jp のような自社ドメインに対し、以下を予防的に取得:

  • xn--xample-9bd.co.jp(Cyrillic e パターン)
  • examp1e.co.jp(数字 1 置換)
  • examp1e.com(TLD 違いも)

費用は年 $10〜30 程度。少額で攻撃面が大きく減ります。

ステップ 2: ブラウザ側設定の社内案内

社内ブラウザ(特に Chrome / Edge)で以下を有効化:

  • アドレスバーの 完全 URL 表示設定
  • Safe Browsing 機能の有効化
  • IDN のホワイトリスト機能(Firefox の場合)

ステップ 3: メール認証で「なりすまし送信」を弾く

偽ドメインから送られるなりすましメールは、貴社の DMARC が p=reject であれば受信側で拒否されます。詳しくは DMARC 設定方法 を参照。

ステップ 4: 定期棚卸し

半年〜1 年に 1 回、新規登録された IDN 偽ドメインがないか CT log + dnstwist で再点検。

防御取得の判断軸

取得すべき 取得しなくてよい
ブランド名そのもの + 高頻度 homoglyph 5 文字以下の短いブランド(生成パターン少ない)
BtoC ターゲット(フィッシング被害が直接) 完全クローズドな BtoB(社外公開なし)
EC / 決済を扱う 情報サイトのみ
過去にフィッシング被害がある 業界に被害事例なし

迷ったら、最も攻撃されやすい 5〜10 ドメインだけ予防取得で十分です。

まずは現状を把握しましょう

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