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MXレコードとは|設定方法と優先度をやさしく解説

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目次

この記事でわかること

  • MX レコードがメール配送で果たしている役割
  • 「優先度」の数字の意味と、複数 MX を持つ理由
  • Google Workspace / Microsoft 365 を使う典型的な設定例

MX レコードがないとメールは届かない

[email protected] 宛にメールを送るとき、送信側のサーバーは example.co.jp のメールはどこに届ければいいのか」 を DNS に問い合わせます。このときに参照されるのが MX(Mail Exchanger)レコードです。

A レコードや CNAME レコードと違って、MX は 「メール専用の道案内」です。Web サイト用の A レコードと完全に独立していて、

  • A レコードはホームページが表示される先
  • MX レコードはメールが届く先

別々のサービスを指せます。たとえば「ホームページは自社のレンタルサーバー、メールは Google Workspace」という構成も MX レコードを別々に設定するだけで実現できます。詳しいレコード全体像はDNSレコードの種類を参照してください。

MX レコードはメール専用の道案内

MX レコードの基本フォーマット

MX レコードは次のような形式で書きます。

example.co.jp.    IN  MX  10  mx1.example-mail.com.
example.co.jp.    IN  MX  20  mx2.example-mail.com.

各部分の意味は次のとおりです。

  • IN: クラス(インターネット用、固定値)
  • MX: レコードタイプ
  • 10 / 20: 優先度(後述)
  • mx1.example-mail.com.: メールサーバーのホスト名(末尾のドットを忘れないこと)

末尾のドットは絶対表記を意味します。これを忘れると mx1.example-mail.com.example.co.jp. と誤解釈されるサーバー会社の管理画面もあるため、コピペで設定するときは特に注意です。

優先度の数字 ─ 小さい方が優先

MX レコードの「優先度」は 数字が小さいほど優先される ルールです。直感に反するので最初は混乱しますが、「希望順位の数字」と思えば理解しやすいです(第 1 希望 = 10、第 2 希望 = 20)。

MX 優先度の動作モデル

送信側のサーバーは次のように動きます。

  1. 優先度の数字が一番小さい MX に最初に配送を試みる
  2. 失敗(タイムアウト・拒否)したら、次に小さい数字の MX へ
  3. すべて失敗したら、一定時間後に再試行(数時間〜数日)

つまり、プライマリのメールサーバーが落ちても、優先度の高い別サーバーが受け取れるように冗長化できる、というのが MX を複数持つ意味です。

「メインのサーバー = 優先度 10」「予備のサーバー = 優先度 20」という設定にすれば、メイン障害時に予備で受け取り、メイン復旧後に再配送、という動作になります。

ただしサイト運営者では Google Workspace / Microsoft 365 を使う場合がほとんどで、その場合は事業者側が冗長化されたサーバー群を用意しています。具体的には次のセクションで解説します。

Google Workspace / Microsoft 365 の典型例

Google Workspace

Google Workspace を使うなら、Google が指定する 5 つの MX を順番通りに設定します。

example.co.jp.    IN  MX  1   smtp.google.com.

(2024 年以降、Google は 5 件の MX から 1 件への簡素化を案内しています。新規追加なら 1 件で OK)

Microsoft 365

Microsoft 365 では、テナントごとに発行される <tenant>.mail.protection.outlook.com を MX に指定します。

example.co.jp.    IN  MX  0   <tenant>.mail.protection.outlook.com.

優先度は 0 で OK(他の値でも動作するが、0 が公式案内)。<tenant> 部分は Microsoft 365 管理センターで確認できる固有値です。

設定変更前後の確認手順や注意点はMicrosoft 365 のメール認証設定も参考になります。

やってしまいがちな 3 つのミス

1. 古い MX を残したまま新しい MX を追加した

サーバー移転時、新旧両方の MX レコードが共存していると、メールがランダムにどちらかへ流れる事故が起きます。移行が完了したら旧 MX は必ず削除しましょう。

2. MX の指す先のホスト名に A レコードを設定し忘れた

MX レコードはホスト名を指します。そのホスト名(mx1.example-mail.com)が DNS で解決できないと、結局メールは届きません。指定先サーバーが他社のドメインなら問題ありませんが、自社サーバーを指している場合は対応する A レコードもセットで必要です。

3. SPF を MX 切り替え時に更新し忘れた

MX を切り替えると、メールの 送信元 IP も変わる場合があります。SPF レコードに古い include: を残したままだと、新しい送信元が認証されずメールが迷惑メール判定される事故が起きます。詳しくはSPF レコードの設定方法で解説しています。

まとめ

  • MX レコードは「ドメイン宛メールの届け先」を指定する DNS レコード
  • 優先度は数字が小さい方が優先(=希望順位)。冗長化のため通常は複数指定
  • サーバー移転時は旧 MX 削除と SPF 更新を必ずセットで行う

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